- レジオサーチは、迅速・簡便・その場で判定、レジオネラ属菌のレジオネラ・ニューモフィラ1群の検査ができるキットです。
- 測定原理は、イムノクロマト法であり、抗レジオネラ・ニューモフィラ1群モノクローナル抗体(マウス)と金コロイドを用いた方法です。
- レジオサーチは、公定法によるレジオネラ属菌検査(培養法)に代わる検査ではありません。
あくまでも、日常の自主管理の一環としてご利用ください。
1段濃縮
検水を濃縮装置と1段濃縮キットで濃縮します。
濃縮方法は、濃縮装置で検水を約20Lろ過し、菌を集菌ろ紙で補足します。その集菌ろ紙を10mLの溶出液に入れ、菌を集菌ろ紙から溶出します。濃縮倍率は、検水の約2,000倍です。
2段濃縮
1段濃縮でかく拌濃縮した溶出液を使用し、2段濃縮検査キットでさらに濃縮します。
濃縮方法は、1段濃縮後の溶出液に、圧縮棒で溶解した集菌ろ紙と溶出液に分離します。
分離した溶出液をPEGで約0.5mLに濃縮します。
濃縮倍率は、1段濃縮を更に20倍濃縮し、検水からは約40,000倍です。
検査方法
検水を濃縮装置と各検査キットで濃縮した後、集菌ろしから抽出した試料を用います。試料にテストストリップを浸すと、試料は毛細管現象により移動してサンプルパッド中の抗レジオネラ・ニューモフィラ1群抗体※結合金コロイドを溶解し、試料中にレジオネラ・ニューモフィラ1群が存在すれば免疫複合体を形成して移動します。
その免疫複合体が移動してテストストリップの抗レジオネラ・ニューモフィラ1群抗体塗布部分で捕捉それて赤紫色ライン(判定ライン)が出現します。
さらに残った抗レジオネラ・ニューモフィラ1群抗体結合金コロイドが移動して、抗マウスlgG抗体塗布部分に捕捉され赤紫色ライン(コントロールライン)が出現します。
※モノクローナル抗体(マウス)
- 自主管理を目的とし、温泉などの浴槽水やプール、空調機の冷却塔に使用している冷却水などに存在しているレジオネラ・ニューモフィラ1群を検査するものです。
- 検水中にレジオネラ・ニューモフィラ1群が本品の感度50 CFU/100mL以上に存在するか否かを検査するためのもので、測定原理上、生菌と抗原性が残存している死菌の区別はできませんが汚染状況の把握ができます。
1段濃縮キット(約2000倍濃縮)と2段濃縮キット(約20倍濃縮)
本品の濃縮装置を用いて、標準株のレジオネラ・ニューモフィラ1群のホルマリン死菌を清浄な地下水に添加して、回収試験を行った結果、50 FU/100mL※まで陽性と判定されました。
※CFU:colony forming unit コロニー形成単位
●1段濃縮終了時・・・・1000 CFU/100mL以上
●2段濃縮時
濃縮液 | 5.0mL | ・・・ | 500 CFU/100mL以上 | 1.0mL | ・・・ | 100 CFU/100mL以上 |
3.0mL | ・・・ | 300 CFU/100mL以上 | 0.5mL | ・・・ | 50 CFU/100mL以上 |
※必要に応じ濃縮液5.0mL、3.0mLで判定する場合は、PEGを随時取り出し、水位を確認してください。
※本製品は、2段濃縮の判定を基本としております。1段濃縮での検査と2段濃縮後の検査を重ねますと、キット在中のテストストリップが不足致します。その場合、テストストリップの追加購入が必要となります。
- 現行の培養法(公定法)
検水を500mLから1L採水して検査機関に依頼、検水は寒天培地で約1週間培養後、結果判定までに検水から約10日間必要となります。 - レジオサーチを用いた方法
濃縮装置と検査キットがセットになっており、簡易・迅速に現場で検査でき、レジオネラ・ニューモフィラ1群による汚染状況が通常約3時間以内で判定できます。
※レジオサーチは、現行の公定法(培養法)に代わる検査ではありません。